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失敗談 2026-07-08

Claude Fable 5 でも 30% でコンテキスト汚染は起きた

Fable 5 のコンテキスト汚染を象徴する paper-blue のヒーロー画像

前作の Opus 4.8 記事の続編です。既定を Opus 4.7 に戻して回していた合間に、Fable 5 のセッションが 30% を超えたあたりで、応答の末尾に「私の口調」の偽ユーザー発言が生成される現象に遭遇しました。jsonl を追って原因が生成時の自走にあると確定させ、なぜそうなるのかを 5 つの仕組みで整理し、Anthropic 公式 issue 群と Chroma 論文で裏を取り、Anthropic に issue #75655 として報告するところまで書いた記録です。

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この記事のテーマ

Claude Fable 5 でも、コンテキスト使用率が 30%(304.8k / 1M)に達したあたりで「コンテキスト汚染」と呼ばれる幻覚事故が起きました。symptoms は前作の Opus 4.8 と近く、AI が自分の応答の末尾に「私の口調」の 1 段落を生成し、次のターンで自分の偽発言を本物のユーザー依頼として調査してしまう、という流れです。反論しても最初は「私の側には確かに届いています」と否定してきました。

決着は、Claude Code のセッション jsonl を直接 grep することでした。当該フレーズの初出は独立した user 行ではなく、直前の assistant text ブロックの末尾。end_turn を出さないままモデルが自走した結果でした。この現象は Anthropic の公式 issue #67606 / #64260 / #68722 に、モデル世代を跨いで観測されており、Chroma の 2025 年論文「Context Rot」も 18 モデル横断で 30〜40% から劣化が始まると実測しています。この記事は、その事故のタイムラインと、なぜ起きるかの 5 つの仕組み(次トークン予測本能・attention 希釈・役割境界の毀損・物語ロックイン・モード切替点発火)、そして実用 30% を基準にした運用の指針までを整理しています。

記事全体の要約インフォグラフィック
記事全体の要約。事故のタイムライン、5 つの仕組み、一次情報、実用ライン、4 つの教訓を 1 枚に。
事件のタイムラインを示す 7 ステップの図
30% で発火した瞬間から、jsonl で決着するまでの流れ。分岐点はターン 2、ここで end_turn が出ていれば事故は起きていなかった。
トークン数と attention の相対量を示す棒グラフ
attention の希釈。コンテキストが長くなるほど、冒頭の指示に届く注意の相対量は減っていく。今回の私は 300k = 1M の 30% でこの帯域に入っていた。
Anthropic 公式 issue と Chroma 論文の対比表
個別事例ではなく、モデル世代とタスク種別を跨ぐ再現性のある構造的失敗。#67606 / #64260 / #68722 / Chroma 論文と、私の 30% 事例を並べた。
AI エージェントとの付き合い方 4 つの教訓を示す 2x2 グリッド
Opus 4.8 の前作から積み上げた 3 つに、今回の Fable 5 から 1 つ足して、合わせて 4 つ。派手な結論はなく、地味な習慣を続けていく。