全国の郷土かるたを、地図から探せたら面白そう。その思いつきを ChatGPT と詰めていったら、設計のメモは 1,600 行を超え、そのうちコードの話はほんの一部でした。郷土かるたを Web で扱うなら、先に決めることがある。権利のこと、自治体のこと、地域の人との進め方を整理した記録です。
コードより先に決めたのは、誰に話を通すかと、何を公開しないかでした。
郷土かるたには、その土地の歴史や名所、人物が札になっています。地図から探して、学んで、札の場所を実際に歩ける。ChatGPT と話すほど構想は膨らみましたが、1 組のかるたの向こうには、札を作った人、いま管理している人、著作権を持っている人、自治体、地域の団体がいます。しかも、この人たちが同じとは限りません。
全員が別々ということもありえるので、データでも「管理者」と「権利者」を別々に持つことにしました。
まずは地元のかるたをモデルにして、権利の確認から公開までを 1 回通してみることにしました。最初のメモには聞きたいことが 11 個並んでいましたが、短い場で全部聞くと話が散らかるだけです。いまどこが管理しているか、Web で使うならまず誰に相談すればいいか、先に話を通す人はいるか。この 3 つに絞りました。
成功の条件を「許可をもらう」から「次の相談先が 1 つ分かる」まで下げたら、気が楽になりました。
「Web に載せていい」は「公開リポジトリに置いていい」ではありません。画面や地図、学習の仕組みは公開し、札の画像や読み札の全文、許諾書、連絡先は切り離します。何をどこまで使えるかは、かるたごとに台帳へ残す。地域の人が自分で更新できる管理画面と、公開前の承認の流れも考えています。
note 版では、最初から言わないと決めたこと、日本郷土かるた協会への入会や大学の郷土かるたコレクションとの役割分担、地域ごとに選べる 3 つの運用のやり方、今やること・今やらないことの線引き、最初の成果物が「手順書」かもしれないと考えた理由までを書いています。