
「DotsをChatGPT Plusにも開放してほしい」。気になったのはトークン代より、作業用コンピューターを大人数が同時に動かすときの設備でした。ただ、調べると「OpenAI全体でも物理的に無理」と言い切る材料はありませんでした。

Dotsにはクラウドのコンピューターとブラウザがあり、利用者の端末がオフでも作業を続けます。2026年11月1日に確認した提供対象欄には、Pro、Business Premium、Enterpriseが挙がり、Plusはありませんでした。ただし、対象外の理由が設備不足だと分かったわけではありません。
使っていない環境を休止すれば、全員分を常時動かす必要はありません。それでも、重い仕事が重なると実際のCPUやメモリが必要です。「4 vCPU・8GB」という設定も、その物理資源を常時専有することや、混雑時の性能保証とは違います。
説明用に、1環境4 vCPU・8GB、対象者全員が環境を作り、10%が同時起動すると仮定しました。対象100万人なら、設定容量の合計は40万vCPU・800TB。1,000万人なら400万vCPU・8PBです。これはDotsの仕様でも、物理資源の消費量でもありません。
OpenAIが公表した2025年の約1.9GW、Stargateの10GW確保目標の超過、PORTS-Pikeの約8GW-ITは、時点も状態も異なります。将来の確保を今の稼働量へ足すことはできません。そもそも電力規模だけでは、クラウドPC向けCPUや汎用メモリの余りは分かりません。
巨大なストレージ基盤を運用するOpenAIでも、地域によって容量・電力・冷却の制約があり、ストレージ配置と追加の処理設備の間で選択すると説明しています。一方で、利用可能な計算資源は前年から増えており、古い数字を現在の上限にもできません。

今回の公開資料だけでは、今Dotsへ追加配分できるCPU・メモリは算出できません。だから「絶対に不可能」とも「大企業だからすぐできる」とも決められません。段階提供、稼働時間や同時作業数の制限など、利用条件でも必要量は変わります。
使いたいという要望は、そのまま受け止めたいです。そのうえで、仮想化の節約と、増える仕事を受け止める余力を一緒に見たい。Plusへの案内が出たら、対象になったかだけでなく、どれだけ動かせるのかも読もうと思います。
細かな経緯や出典は、noteの全文にまとめています。